【5月16日 AFP】ジンバブエ選挙委員会は16日、野党・民主変革運動(Movement for Democratic ChangeMDC)のモーガン・ツァンギライ(Morgan Tsvangirai)議長と与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)のロバート・ムガベ(Robert Mugabe)現大統領との間で争われる大統領選挙の決戦投票を6月27日に行なうと発表した。

 2日に発表された3月29日の大統領選の再集計結果では、得票率でツァンギライ議長がムガベ大統領を上回ったが、いずれの候補者も規定の50%に達しなかったため、決選投票が行われることになった。

 選挙委員会は、先に決戦投票日を当初の5月23日から7月31日に延期すると発表していたため、今回の発表はやや意外感を持って受け止められている。

 選挙委員会の発表を受け、与党幹部は16日、首都ハラレ(Harare)で会合を行い、ムガベ大統領の再選に向けて結束を誓った。再選した場合、ムガベ大統領はさらに5年間、大統領を務めることになる。

 一方、野党のMDCは、外遊中のツァンギライ議長は17日午後にもジンバブエに帰国し、直ちに選挙運動を開始すると発表した。MDCの議員と会った後、南部のブラワヨ(Bulawayo)に向かう予定だという。

 また、ツァンギライ議長も滞在先の北アイルランドで「ムガベ大統領支持者の(暴力の)標的となった私の支持者との団結を示すためにも帰国を希望する」と語り、決戦投票に向けた決意を表明した。
 
 3月29日の投票で50%以上の票を獲得したと確信するツァンギライ議長は決選投票に前向きではなく、投票を5月23日以降に行うのは違法だと主張していたが、最終的には決戦投票への立候補を決めた。(c)AFP/Susan Njanji