【5月2日 AFP】買春スキャンダルで辞任したエリオット・スピッツァー(Eliot Spitzer)前ニューヨーク(New York)州知事の「お相手」だった女性が、人気アダルトビデオ「ガールズ・ゴーン・ワイルド(Girls Gone Wild)」シリーズの制作者らを相手取り1000万ドル(約10億4000万円)の損害賠償を求める訴訟を起こした。

 高級売春組織「エンペラーズクラブVIP(Emperors Club VIP)」に所属していた原告のアシュリー・アレクサンドラ・デュプレ(Ashley Alexandra Dupre)さん(22)の弁護士が29日、明らかにした。

 この弁護士によると、制作会社は2003年3月、休暇でフロリダ(Florida)州マイアミビーチ(Miami Beach)を訪れていた当時17歳のデュプレさんが胸をあらわにする場面を撮影し、氏名とともにビデオ映像で違法に公開した。撮影チームがデュプレさんに酒を飲ませて泥酔状態にした上で、胸をはだけさせ、ビデオでの映像公開の同意文書に署名させたという。

 一方、訴えられたビデオ制作会社側は、デュプレさんは当時18歳で、ビデオ撮影はすべて合法だとウェブサイト上で反論している。さらに、同社はスピッツァー前知事とのスキャンダル発覚後、デュプレさんに100万ドル(約1億400万円)で「ガールズ・ゴーン・ワイルド」のプロモーション・ビデオへの出演を打診したが、その後、デュプレさんが以前すでにシリーズに出演していたことを発見し、オファーを撤回したことも明らかにした。

 スピッツァー前知事は富裕層向けの買春組織「エンペラーズクラブVIP」で「顧客ナンバー9」と呼ばれ、「クリステン」の名前で登録されていたデュプレさんが相手を務めていた。スピッツァー氏は、買春スキャンダル発覚後の3月半ばに知事職を辞任した。(c)AFP