【3月28日 AFP】(30日 一部修正)北京に駐在する欧米各国と日本の外交官が28日、チベット(Tibet)情勢視察のため、2日間の日程でラサ(Lhasa)入りした。関係大使館当局が明らかにした。

 在中国オーストラリア外交官によると、中国当局からラサ入りの連絡があったのは、出発前日の27日のことだったという。イタリア外交官によると、視察団は29日までの2日間、ラサに滞在する予定。各大使館から視察団に参加できるのは1人に限定されているという。

 ラサへの視察団派遣について、在中国オーストラリア外交官は、中国外務省が現地への外交官派遣を求める国際圧力に応じたものとみている。
 
 視察についてAFPが中国外務省に詳細を問い合わせたところ、回答を拒否された。

 一方、米国務省のショーン・マコーマック(Sean McCormack)報道官は、外交官のラサ派遣の動きを歓迎するとしながらも、「ラサだけでなく周辺地域の状況把握も必要だ」と述べ、中国政府の対応は不十分との認識を示した。

 ラサへの外交官の視察団派遣に先立ち、中国政府は26日、一部海外メディアによる記者団の現地取材を3日間に限り許可していたが、AFPに取材許可は下りなかった。(c)AFP