【3月17日 AFP】(記事更新)世界を巡るシャネル(CHANEL)のアート・プロジェクト「モバイルアート(MOBILE ART)」が、第一都市目の香港で2月27日から開かれている。建築家ザハ・ハディド(Zaha Hadid)による移動式パビリオン内では、20組のアーティストが「シャネルのキルティングバッグ」を題材に創作した作品が披露される。東京では、国立代々木競技場 オリンピックプラザで5月31日から7月4日まで開かれる予定だ

■カールらが香港を訪問

 これを記念し12日、デザイナーのカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)や建築家ザハ・ハディド、女優のダイアン・クルーガー(Diane Kruger)らが香港を訪れ、開催を祝った。カールは「香港は、特に夜が素晴らしいね」とコメントした。

■可能性に満ちた巨大な市場「アジア」

 シャネル・アジア パシフィックのVincent Shaw社長は「世界のファッション都市を巡回する本展の皮切りに、香港は最適な都市だ。アジアは可能性に満ちた、巨大な市場だ」と語る。

 Radha ChadhaRadha Chadhaの共著書「The Cult of the Luxury Brand.」によると、ラグジュアリーブランド商品の売上げのうち、アジアが占める割合は50%以上。ヨーロッパと米国の合計を上回る額となっている。「アジアでラグジュアリー・ブランドが好まれるのは、身に付けているものが、人物そのものを表すから。持っている鞄がどこのものか、互いに確認するんだ」とShaw社長。

■広告費6億ドルを香港に

 アジアの経済成長を受け、世界的なブランドはパリ、ニューヨーク、ロンドンからアジアへ戦略をシフトしている。クリスチャン ディオール( Christian Dior)やグッチ(Gucci)は、広告費6億ドル(約600億円)を昨年香港に投入したという。(c)AFP/Stephanie Wong