【3月3日 AFP】ヨーロッパ中部で1日から2日にかけて、ハリケーン級の暴風雨「エマ(Emma)」が吹き荒れ、13人が死亡した。車や屋根が吹き飛ばされ、倒木の被害も出ている。

 風速時速200キロメートルにまで達した暴風雨は、激しい雨を伴い、ヨーロッパ中部を移動。2日には、勢いが弱まったものの、ドイツで5人、オーストリアで4人、チェコで少女を含む2人、ポーランドで2人の死者が出た。

 特に被害が大きかったドイツのバイエルン(Bavaria)州では、バスが吹き飛ばされ、溝に転落、6人が負傷した。地元警察によると、15万世帯が停電し、豪雨の影響で洪水も発生した。

 停電被害は同国全土に拡大し、道路や鉄道などの交通網も封鎖され、ドイツ当局によると、暴風雨の被害額は数千万ユーロに上るという。

 チェコのプラハ(Prague)近郊では11歳の少女が倒木の下敷きになって死亡。プラハでは、アパートの屋根が吹き飛ばされるなどの被害により約40人が避難した。また、同国西部カルロバルスキー(Karlovarsky)地方では、10万人が停電の被害に見舞われ、鉄道も同国全土で運休するなどした。(c)AFP