【2月17日 AFP】世界的な商品市場の高騰による大豆の値上がりのあおりを受け、国内の零細豆腐製造業者の経営が圧迫されている。製造業者はコスト削減の努力を続けながらも収益の悪化に頭を悩ませている。

 商品市況の高騰により主要な大手食品製造業者は2月、ビール、牛肉、マヨネーズ、味噌などの値上げを実施した。 こうした中、伝統的に零細な家族経営が多い豆腐製造業者への影響は深刻だと見られている。 毎日、新鮮な豆腐を提供する町の豆腐店はこれまで値上げを極力避けてきたが、ここにきて値上げせずに安定した経営を続けることは困難との見方が強まっている。

 東京の銀座(Ginza)で創業80年の老舗豆腐店を営む2代目店主(77)は、「近い将来、豆腐の値上げは避けられない」と厳しい見方を語る。原料となる国産大豆の卸売価格は半年前に比べ10%も値上りしているという。また、外国産大豆の価格にいたってはこの1年で実に2倍近く値上がりした。

 前年1月、大豆はシカゴ商品取引所で、1ブッシェル(約27キログラム)あたり約6ドル68セント(約720円)で取引されていたが、今年1月には12ドル50セント(約1350円)前後まで暴騰した。 一方、国産大豆については、前年1月60キログラムあたり7257円で取引されていたものが、同年7月に一旦5764円まで下がった後、今年1月には7267円前後で推移しており、昨年の同時期に比べて価格の上昇は限定的となっている。

 ある農林水産省関係者は、国産大豆の価格は比較的安定しているものの、原油価格の上昇でコストが上昇したため、卸売業者や倉庫業者などはマージンの上乗せを行っていると話している。

 調査会社大手・帝国データバンク(Teikoku Databank)が1月に行った調査によると、集計の対象となった8761社中、農林水産業関連企業の約90%が原材料価格の上昇で経営に悪影響を受けていると回答した。 仕入価格上昇分の販売価格への転嫁率が5割以下の企業は75%を越え、企業規模が小さいほど転嫁率は低くなっている。 原油や原材料など商品価格の高騰はとりわけ前年10月以降、企業経営に悪影響をおよぼしているとされる。(c)AFP