【2月4日 AFP】旧ポル・ポト(Pol Pot)政権時代の大量虐殺を裁くカンボジア特別法廷(Extraordinary Chambers in the Courts of CambodiaECCC)は4日、公判前拘置について異議を申し立てるためには外国人弁護士が必要だとして審理延期を求めたヌオン・チア(Nuon Chea)元人民代表議会議長(81)の申し立てについて協議した。

 オランダ人弁護士のVictor Koppe氏は、ヌオン・チア弁護団の中心的人物だが、前週、カンボジア弁護士協会(Bar Association)への加入を拒否された。協会加入は外国人弁護士がカンボジアで被告の弁護をするために必須要件とされる。

 ヌオン・チア元議長は法廷で「カンボジア人だけの弁護団では、国際水準に合致せず、このまま訴追手続きが進めば、自分にとって公平でない」として、特別法廷に対して手続きの延期を求めた。その後裁判官らは別室に移動し、被告側の申し立てについて非公開の協議を行った。

 特別法廷は、公判前拘置を不服とする被告側の申し立てについて審理を予定していた。被告側は公判前拘置が十分な証拠に基づいていないと主張している。

 ヌオン・チア元議長は、ポル・ポト元首相に次ぐナンバー2で、1975-79年のポト派政権下での大量虐殺に深く関わったとされる。2007年9月に身柄を拘束され、戦争犯罪と人道に対する罪に問われている。(c)AFP