【12月31日 AFP】(12月31日 一部更新、写真追加)パキスタン政府高官は31日、ベナジル・ブット(Benazir Bhutto)元首相の暗殺を受けた暴動により投票所が破壊されており、1月8日に予定された総選挙が少なくとも1か月は延期されるとの見方を示した。

 政府高官は「シンド(Sindh)州だけで40か所以上の投票所が破壊された。選挙準備が大幅に遅れている」とし、「選挙の実施は少なくとも4週間は延期されそうだ」と述べた。

 パキスタン選挙管理委員会は31日に緊急会議を開き状況を話し合う。これに先立ち選管委は、総選挙への準備が暴動で「悪影響を受けている」と発表していた。投票所が放火されたため投票者名簿が「灰になった」という。故ブット氏は総選挙に出馬するために帰国していた。

■PPPは日程変更を拒否、PMLは前向き

 故ブット氏が総裁を務めた野党パキスタン人民党(Pakistan People's PartyPPP)は選挙の延期を拒否し、政府に予定通りの日程を守るよう求めている。しかし、野党パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(PML)のナワズ・シャリフ(Nawaz Sharif)元首相の広報官は、多少の延期であれば受け入れられるとしている。

 AFPの取材に応じたパキスタン政府高官は、「広範囲で選挙委員や選挙準備に直接影響を及ぼす暴動が起きており、1月8日に選挙を実施するのは問題外」だと述べた。

 故ブット氏が20日、北部ラワルピンディ(Rawalpindi)での集会後に起こった銃撃と自爆テロで暗殺された後も、国際社会はパキスタン通りに予定された日程どおりの選挙実施を求めている。

 Kanwar Dilshad選管委員長は各州政府に対し、31日中に治安状況に関する報告を提出するよう求めたと、報道陣に語っていた。延期後の選挙日程は主要政党間の協議を経るまで発表できないと、複数の高官が語っている。

■平常取り戻すも株価暴落

 パキスタン各地の緊張は緩和し、大都市では平常通りの生活に戻りつつある。店舗や銀行は再開し、公共交通も運転を始めているが、学校は依然閉鎖されている。

 一方、カラチ証券取引所(Karachi Stock Exchange)の株価は31日、4.7%下落して取引を終えた。市場関係者らは1日の下落幅としては過去最大ではないかと語っている。取引はブット氏暗殺の数時間前に引けたまま同日ようやく再開したが、680ポイント以上を下げ、14.085ポイントとなった。(c)AFP/Rana Jawad