【12月6日 AFP】NHKと三菱電機は5日、テレビ画面や映画スクリーンに表示された映像を再撮した場所や時刻などが特定できる電子透かし技術を開発したと発表した。この技術がデジタル放送やネット配信ビデオを表示するディスプレイに導入されれば、様々な映像での著作権保護の効果が期待できるという。

 三菱電機が開発したこの技術は、人間の目には見えないレベルで、その映像を特定できる信号を映画やテレビ映像の中に埋め込むもの。映画スクリーンやテレビ画面から映像が撮影された場合、信号がカメラに自動的に記録される。さらにその映像が違法にインターネット上で公開されても信号を検知でき、その映像がどこで撮影されたものかが特定できる。また、映像の一部だけが流されても信号は保存されるので検知できる。

 高速インターネットが普及し、高度なデジタルビデオカメラが開発されるにつれ、映画・テレビ業界では海賊版に対する危機感が高まっており、2007年には映画業界からの要請で、映画館でのビデオカメラでの撮影を禁止する法律が施行された。(c)AFP