【11月20日 AFP】19日に行われたイスラエルのエフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相とマフムード・アッバス(Mahmoud Abbas)パレスチナ自治政府議長の会談は進展が見られず、米国が主催する中東和平国際会議での共同声明案でも合意に達することができなかった。一方で、両首脳は、同国際会議に向けて引き続き協議を行っていくことを確認した。

 この会談に先立ち、オルメルト首相は占領地のヨルダン川西岸(West Bank)における入植地拡大の凍結および収監中のパレスチナ人450人を解放することを明らかにしていた。自治政府側は、パレスチナ人の解放に関し、歓迎はするが「不十分だ」との見解を表明している。

 両首脳の会談は、同国際会議の土台となる共同声明の作成をめぐる意見の相違を解決することを目的に、エルサレム(Jerusalem)の首相官邸で2時間半にわたって行われていた。

 同国際会議は、米メリーランド(Maryland)州アナポリス(Annapolis)で行われ、会議後イスラエルとパレスチナは共同声明を発表、それをもとにパレスチナの最終地位交渉を開始することになっている。

 イスラエル政府高官は今回の会談について「進展が見られた点もあったが、問題はまだ残っている」としながらも、「共同声明案の合意は目前だ」と語り、交渉チームが19日夜にも引き続き協議を行っていくことを明らかにした。ラマラ(Ramallah)で会見したパレスチナ側のサエブ・アリカット(Saeb Erakat)交渉局長も、協議の継続を認めた。(c)AFP/Ron Bousso