【10月29日 AFP】英高級日曜紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)は28日、英王室の性交渉を撮影したビデオテープと側近にコカインを渡した証拠を所持しているとして、この王族から5万ポンド(約1100万円)を脅し取ろうとした男2人が逮捕されたと報じた。

 同紙によると、男らは王族の性行為場面を撮影したビデオテープを公開すると恐喝。その後8月にも王室に対し、この王族が側近にコカイン入りの封筒を渡した証拠も握っており、側近が薬物を吸引している場面を映したビデオも所持していると主張していた。

 王族が警察に通報し、おとり捜査の結果、9月にロンドン中心部の高級ホテルで30歳と40歳の男計2人が逮捕されたとしている。

 王族の身元は、裁判上の理由で明らかにされていない。王室は28日、この報道に関するコメントを避けた。

 ロンドン警視庁は、男らが9月13日にウェストミンスター(Westminster)の治安判事裁判所に出廷し、恐喝容疑で起訴されたと発表した。12月20日に中央刑事裁判所で審理が開かれるまで2人の身柄は拘留される。

 サンデー・タイムズによると、王族が恐喝事件に巻き込まれたのは、1891年に後の国王エドワード7世(Edward VII)が皇太子時代に、2人の売春婦に送った手紙をめぐって金銭を要求されて以来だという。(c)AFP