【10月26日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は25日、大規模な山火事が発生したカリフォルニア(California)州の被災地を訪問する。既に18万2500ヘクタールが焼失している今回の山火事で、これまでに5人の死亡が確認されている。1400棟が焼失し、住民約50万人が避難、被害総額は10億ドル(約1140億円)に上る。

 25日は山火事拡大の一因となっていた強風も落ち着き、消火活動に当たる消防士たちにつかの間の休息をもたらした。

 ブッシュ大統領はホワイトハウス(White House)をたつ際に「カリフォルニア南部の状況は非常に悲しい。住民の苦悩は十分に理解できる。ただ彼らを気遣う人たちがいるということだけは知ってほしい」とコメントした。

 ブッシュ大統領は最も被害の大きかった地域をヘリコプターで視察、サンディエゴ(San Diego)を訪問し、消防士や現地スタッフのほか、アーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger)カリフォルニア州知事と面会する予定。

 これまでに5人の死亡が確認された今回の山火事は、22人が犠牲となった2003年の山火事以来最悪の被害を出している。

 最大規模の被害が出たサンディエゴ(San Diego)近郊のポーウェイ(Poway)地区では、近所住民からの避難要請を無視した男性1人と女性1人の焼死体が全焼した家の中から発見された。

 24日には風がやや落ち着き、いくつかの火災現場では消火活動が進んだものの、最大規模の火災現場2か所では、火の勢いはほんのわずかに収まったに過ぎない。(c)AFP