【10月22日 AFP】ディック・チェイニー(Dick Cheney)米副大統領は21日、イランが2度にわたる国連安保理(UN Security Council)決議を無視してウラン濃縮による核開発を継続しているなどと強く非難し、同国がウラン濃縮活動を停止しない場合、「深刻な結果」を招くと警告を発した。

 ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領がイランとの戦争準備を進めているとする報道がある一方、米政権で最大の対イラン強硬派とされるチェイニー副大統領は、軍事行動の可能性を示唆していない。

 チェイニー副大統領は近東政策ワシントン研究所(Washington Institute for Near East Policy)で行った演説で、「イランが政策を変更しないなら、国際社会は厳しい対応をする準備ができている」とし、前週、イランが核兵器を保有すれば「第3次世界大戦」につながる恐れもあるとブッシュ大統領が述べたことを受け、「米国は世界の国々と共にイランにはっきりと通達する。イランの核兵器保有は容認できない」と語った。

 また「テロ支援国家が野望を達成するのを米国と国際社会は傍観できない」と述べ、イランがイラク駐留米軍に対する攻撃を助長しているとあらためて非難した。(c)AFP/Jitendra Joshi