【10月18日 AFP】オランダ軍らで編成されていた国連保護隊(UNPROFOR)の元兵士12人が17日、1995年に起きた「スレブレニツァ(Srebrenica)の虐殺」の犠牲者が埋葬されたスレブレニツァ市ポトチャリ(Potocari)の墓地を訪れた。元兵士らは犠牲者を追悼し、生存者と面会した。
 
 1995年7月11日、ボスニアのセルビア人勢力は、イスラム教徒らが保護されていた国連指定安全地帯を急襲。約300人の国連保護隊はほとんど抵抗することもできず、少年を含む約8000人のイスラム教徒が殺害され、第二次大戦以降では欧州で最悪の虐殺事件となった。事件発生当日は、今回訪れた元兵士のうち9人がスレブレニツァに配属されていた。元兵士の多くは現在もトラウマ(心的外傷)を抱え、治療を受けている。兵士の1人は「わたしたちは確かに兵士だった。だがどこにでもいる普通の人間だ。祖父が語ってくれた第二次世界大戦の惨事と同じ出来事を目の当たりにした」と語った。

 彼らに同情している事件の生存者はほとんどおらず、オランダ政府は彼らが不当な非難を受けていると主張している。(c)AFP/Amra Hadziosmanovic