【9月7日 AFP】韓国のソウル高等裁判所は6日、横領と背任の罪で実刑判決を受けた現代自動車グループ(Hyundai Automotive Group)会長の鄭夢九(チョン・モング、Chung Mong-Koo)被告(69)の控訴審で、懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡すと共に、社会奉仕活動も命令した。

 1審で下された懲役3年から執行猶予がつき実質上、減刑となった。また奉仕活動には、企業活動における倫理観の必要性や法の遵守についての講演が含まれているほか、同被告自身の申し出に従い、慈善活動への約10億ドル(約1155億円)の寄付などが含まれている。

 鄭会長は不正会計処理によって会社の資金900億ウォン(約110億円)を横領し、政治家や当局者、銀行関係者などへの贈賄に使っていたとして、2月の第1審で実刑判決を受けた。保釈金を払い、控訴中は保釈されていた。

 控訴審の判決について、ソウル高裁のLee Jae-Hong裁判長は「被告に実刑を課して収監するか否かでかなり悩んだが、収監した場合の経済的影響の甚大さを考慮し、執行を猶予した」と述べた。(c)AFP