【8月31日 AFP】イラク駐留米軍は30日、イスラム教シーア(Shiite)派強硬派指導者のムクタダ・サドル(Moqtada al-Sadr)師が、同師が率いる民兵組織マフディ軍(Mahdi Army)の6か月間の活動停止を宣言したことについて、慎重ながらも歓迎する意向を示した。

 同軍のクリス・ガーバー(Chris Garver)報道官は、「これからのイラクの街頭の状況を見れば、活動停止宣言が真実であるかどうかがわかるだろう」と述べる一方で、「いかなる時でもイラクの人々、特に指導者が非暴力的手段による問題解決という意義ある方法でイラクの進展に貢献することを奨励したい」と語った。

 28日にシーア派の聖地カルバラ(Karbala)で発生した武装グループと警官隊との銃撃戦で52人が死亡。これを受けサドル師は29日、自身が率いるマフディ軍の兵士6万人に対し、駐留米軍への攻撃を含む全ての活動を半年間停止するよう呼びかけた。

 カルバラでの銃撃戦についてはマフディ軍の関与が疑われているが、サドル師の側近はこれを否定している。ヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相は29日、市内に無期限の外出禁止令を発令、カルバラを訪れていた数十万人の巡礼者も避難を余儀なくされている。(c)AFP