【8月29日 AFP】ハリウッド映画のコメディ俳優ジム・キャリー(Jim Carrey)が28日、インターネットの動画投稿サイト「ユーチューブ(YouTube)」に、自宅軟禁下にあるミャンマーの民主運動家アウンサン・スーチー(Aung San Suu Kyi)さんの解放を米国民に訴えるビデオを掲載した。

 ジム・キャリーはビデオで、「僕のヒーローについて話したい。彼女の名前はアウンサン・スーチー。ガンジー(Gandhi)やネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)にも匹敵する無名のヒーローだ。彼女は優れた人権活動家で、アジアの良識であり、苦闘する人々の希望の星でもある」と語っている。

 また、スーチー氏のフルネームの発音について説明したあと、同氏の解放とミャンマーの人権擁護に尽力する人権団体「Human Rights Action Center」と「US Campaign for Burma」の活動に賛同するよう呼びかけた。

 ミャンマーでは、45年間続く軍事政権がメディアを牛耳っており、反政府的な言動を厳しく取り締まっている。ただ今週に入って、軍事政権に対する抗議デモや燃料値上げに抗議するデモがほぼ毎日繰り広げられており、軍事政権に対する抗議デモとしては、この9年間で最長となっている。

 ノーベル平和賞を受賞したこともあるスーチー氏は、解放されていた時期も含めて過去17年間のほとんどを自宅軟禁下に置かれている。1990年の総選挙では同氏率いる国民民主連盟(National League for DemocracyNLD)が圧勝したが、軍政側はこの結果を認めず、権力の移譲を拒否した。

 この点について、ジム・キャリーは「彼女は国会議席の82%を勝ち取ったにもかかわらず、軍事政権により11年間自宅に幽閉されている」とビデオで非難した。(c)AFP