【7月13日 AFP】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の米首席代表
クリストファー・ヒル(Christopher Hill)国務次官補が13日、来日した。ヒル次官補は18日の6か国協議主席代表会合再開に先立ち、日中韓歴訪を予定しており、最初の訪問国として日本を訪れたもの。

 この日、北朝鮮は米国に対して、「北朝鮮への圧力を継続するなら、2月の合意事項の破棄もありえる」と警告する声明を発表し、一方で、「米国との軍事会談を国連(UN)参加のもとで行い、朝鮮半島の安全保障問題全般を協議したい」との意向を示した。
 
 これに対して、成田空港に到着したヒル次官補は、軍事会談の可能性について「ずっと機内にいたので、提案内容についてはこれから詳細に検討したうえで回答する」と語った。また、「エネルギー問題や核問題のみならず、朝鮮半島の平和体制なども含め幅広く協議したい」と述べ、北朝鮮と「広範囲な会談を行う用意がある」との姿勢を示した。

 北朝鮮が2月の6か国協議における合意事項の「初期段階措置」の国際原子力機関(IAEA)の査察受け入れを容認したことから、韓国は12日、見返りの重油5万トンを北朝鮮に向けてすでに輸送を始めた。

 北朝鮮の米国に対する発言は、朝鮮通信(KCNA)が伝えたもので、これによると、「米国が『核問題』を口実に、引き続き北朝鮮に圧力を加えるならば、北朝鮮は米国の核攻撃や先制攻撃への防衛として武装強化せざるをえない」と警告している。(c)AFP