【6月28日 AFP】サッカー、06-07シーズン限りでスペイン・リーガエスパニョーラ1部のレアル・マドリード(Real Madrid)を退団し、トルコリーグのフェネルバフチェ(Fenerbahce)に入団した元ブラジル代表のDFロベルト・カルロス(Roberto Carlos)は、フェネルバフチェで再起を果たしあと4シーズンはプレーしたいと語っている。

 スペインのラジオ局カデナ・セール(Cadena Ser)のインタビューでロベルト・カルロスは「普通34歳のスポーツ選手はキャリアに幕を閉じる頃だが、私はこれから新たに始めたいと思う。フェネルバフチェは私がチームにとって再び重要な戦力であることと、選手としての喜びを感じさせてくれた。私のキャリアには暗雲が立ち込めていたが、彼らはドアを開けて光を照らしてくれた。私はそれに従ってここに来た」と語っている。

 レアル・マドリードとの契約交渉が不調に終わり、古巣となるイタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)への復帰が噂されていたが合意には至らず、最終的にフェネルバフチェと契約を交わしたロベルト・カルロスは「インテルはレアル・マドリードと同じく1年契約を提示したが、私の希望はあと4年プレーすることだった。フィットネスが続く限りプレーしたいんだ。フェネルバフチェはレアル・マドリードが提示してくれなかった全ての条件を満たしてくれた。レアル・マドリードのユニフォームをもう着ることができないのは悲しいことだが、後ろを振り返ってばかり入られない」と移籍の経緯を明らかにした。

 また、06-07シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(Champions League)・決勝トーナメント1回戦のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)との第2戦で自らのミスにより失点を喫し、結果的に敗退に繋がったことで非難されたことについては「そのことでずいぶん悩まされ、疲れ果ててしまいレアル・マドリードを出て行くことを決心した。決してお金の為にフェネルバフチェに来た訳じゃない。給料は実際かなり減ることになる」と語っている。

 クラブ側は契約の詳細を明らかにしておらず、現地の新聞は年俸400万ユーロ(約6億6000万円)プラス出来高100万ユーロ(約1億6500万円)の2年契約と伝えているが、ロベルト・カルロスは2年延長のオプション付きの3年契約を結んだことを明らかにしている。

 また、19日にシュクリュ・サラチョール・スタジアム(Sukru Saracoglu Stadium)で行われた入団会見に数千人のサポーターが集まったことについては「本当に信じられない出来事だった。サポーターで埋め尽くされたスタジアムでサインを交わしたんだ。彼らは最高のロベルト・カルロスを見る権利がある。タイトル獲得のためにこれまでの経験をフルに生かし、できれば欧州チャンピオンズリーグでも優勝したい」と語っている。

 1996年にレアル・マドリードに加入したロベルト・カルロスは、在籍した11シーズンで4度のリーグ優勝(96-97、00-01、02-03、06-07)と、3度の欧州チャンピオンズリーグ制覇(97-98、99-00、01-02)を達成している。

 クラブ創設100周年となった06-07シーズンのフェネルバフチェは、ジーコ(Zico)監督の下で通算17度目のリーグ制覇を達成したが、本選出場が期待されていた欧州チャンピオンズリーグでは予選3回戦で敗れ大きな失望を買っている。

(c)AFP