【6月24日 AFP】北朝鮮の核問題をめぐり米朝の話し合いが進む中、安倍晋三首相は24日、日本人拉致問題の解決を北朝鮮に再度求めた。

 安倍首相はNHKの政治討論番組の中で、「拉致問題を置き去りにしたままでは国際社会から受け入れられないということを、北朝鮮は認識しなければならない」と拉致問題解決の重要性を強調。また「首脳外交を通じて、拉致問題の解決の必要性を訴える日本の立場を説明」してきたことで、4、5年前に比べ、拉致問題に関する「各国首脳の理解を得ている」と国際社会からの支持を得ているとの認識を示した。

 クリストファー・ヒル(Christopher Hill )米国務次官補による電撃訪朝に続き、国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)の査察団は26日、およそ5年ぶりとなる訪朝を予定している。

 安倍首相は今回の北朝鮮の核問題の進展について、「日米はしっかりと連携ができている」と両国の良好な関係を強調し、「今回の動きもヒル次官補から事前に連絡を受け、北朝鮮に対し、日本との作業部会や拉致問題にまじめに取り組むよう伝えてもらっている」と述べ、拉致問題解決に向ける意気込みを示した。

 ヒル次官補は北朝鮮からの帰途、同国政府と拉致問題を話し合ったことを明らかにしている。(c)AFP