【6月15日 AFP】(一部更新)インターネット検索大手米ヤフー(Yahoo)が運営するインターネットの人気サイト「Flickr.com」が、中国で閲覧できなくなった。ヤフーが13日、明らかにした。1989年の天安門事件(Tiananmen massacre)の写真を掲載していたことが原因で、中国当局がアクセスを制限したと報道されている。

 ヤフー香港(Yahoo Hong Kong)の広報担当者は、「技術的な問題ではない」とし、原因を調査中であると語った。また、「中国政府がFlickrへのアクセスを制限している可能性」を示唆した。米ヤフーは中国当局に説明を求めたが、返答はないという。


 複数のメディア報道によると、最近、1989年の天安門事件の画像が投稿され始めた直後に、同サイトへのアクセスが遮断された。

 1989年6月4日の天安門事件では、北京の天安門広場(Tiananmen Square)で民主化運動を繰り広げる学生や一般市民に戒厳軍が突入し、多数の死傷者が出た。この事件を語ることは、中国では今でもタブーとされる。

 ヤフーは、膨大なインターネット人口を抱える中国に進出するため、中国政府のインターネット検閲に協力したと非難されたことがある。ヤフー中国(Yahoo China)は、「当社はFlickr.comとは一切関係がない。しかも同サイトは、国外で運営管理されている」とコメントしている。

 Flickr.comは、ユーザーがインターネット上で写真の投稿、保存、交換などができるサイト。(c)AFP