【6月11日 AFP】前月メキシコ市(Mexico City)で開催された2007年ミス・ユニバース(Miss Universe 2007)世界大会で優勝した森理世(Riyo Mori)さん(20)は11日、帰国後初となる記者会見に臨み、大会当時の心境や今後の抱負などを語った。自身の優勝を確信していたと語る森さんの姿は、内気なイメージを持たれがちな日本人女性のイメージを覆した。

■優勝を確信していた

 1959年の児島明子(Akiko Kojima)さん以来初めて日本人として「ミス・ユニバース」の称号を手にした森さんは、「王冠とたすきを日本に持ち帰ると固く決意していた。実現できると確信していた」と語った。

 最終選考会で自身の名前を呼ばれたときのことを振り返り、「うれしさと驚きで、その瞬間のことを覚えていない」と語った。「リハーサル時に、本番で花道を歩くのは自分だと決意していたため、王冠をかぶって花道を歩いた時は、本当に感激した」と語る森さんの頭上には、25万ドル(約3000万円)の王冠が輝いていた。

 バレエスクールでダンスを勉強した経験を持ち、母親が静岡県で経営するダンススタジオでジャズダンスを教えている。「ミス・ユニバースの任期中に、エイズ(HIV/AIDS)撲滅運動に参加したい」。将来は、ブロードウェー(Broadway)で踊るのが夢だという。

■型破りなミス・ユニバース

 森さんは大会出場に先立ち、フランス人のイネス・リグロン(Ines Ligron)氏の特訓を受けた。リグロン氏は、米不動産王で同大会主催者のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が、ミス・ユニバースを目指す日本人女性のコーチとして10年前に採用した女性だ。

 リグロン氏は、「普通、日本代表の女性はミス・ユニバースの舞台に上がると、大勢の各国代表の美しさを目の当たりにして自信をなくし、おびえてしまう。だが、理世は最後の最後までどんどん強くなっていった。私が彼女を誇りに思うのは、彼女のそういう強さのため」と語り、森さんの何事にも恐れをなさない心の強さをたたえる。

 リグロン氏は、2006年ミス・ユニバース世界大会で2位に入賞したマルチリンガルのジャーナリスト、知花 くらら(Kurara Chibana)さんのコーチも担当した。

 ミス・ユニバースに輝いた森さんには、1年間使用可能なニューヨークのアパート、給与(金額は非公開)、高級時計などの衣装品、ニューヨークで2年間映画を学ぶための奨学金などが贈られる。(c)AFP