【6月3日 AFP】ワシントン・ポスト(Washington Post)紙は2日、連邦捜査局(Federal Bureau of InvestigationFBI)の発表した年次報告に言及し、強盗や殺人などの凶悪犯罪の発生件数が2年連続で増加したと発表した。2年連続の増加は1990年代前半以来。

 2005年の前年比2.3%増加に続き、2006年は前年比1.6%の増加となった。2005年はそれまでの3年続いた減少から初めて増加に転じているが、強姦事件は2.3%減少していた。

 2006年における犯罪の増加は、ワシントンD.C.などの中規模都市で顕著となっており、また犯罪学者らは、ギャングや囚人の釈放が要因となっていると見る。

 今回の犯罪統計の公表は、犯罪に対して厳しい姿勢をとっていると自負するジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領への政治的な打撃となりかねない。

 1日にはアルベルト・ゴンザレス(Alberto Gonzales)司法長官が、犯罪の増加する都市における治安対策の強化と予算の拡大、法整備などを進める計画を打ち出したばかりであった。(c)AFP/Claire Gallen