【5月31日 AFP】パリ管弦楽団(Orchestre de Paris)は30日、エストニア出身の米国人パーヴォ・イェルヴィ(Paavo Jarvi)を2010年から音楽監督に任命することを発表した。

 現在44歳のイェルヴィは、2010年からはドイツ人のクリストフ・エッシェンバッハ(Christoph Eschenbach)から音楽監督の地位を引き継ぐことになる。世界的に名声を得ているヘルベルト・フォン・カラヤン(Herbert von Karajan)を始めゲオルク・ショルティ(Georg Solti)やダニエル・バレンボイム(Daniel Barenboim)ら優秀な指揮者と肩を並べることとなる。

 現在44歳のイェルヴィは、2004年に初めてパリのサル・プレイエル(Salle Pleyel)でパリ管弦楽団を指揮し、公演後にAFPの取材に対して「力強い演奏に感動した」と語った。

 イェルヴィはさらに「ソリストにとって重要なことは、オーケストラの中の全ての人が個性を出して、私にここで何かが起こるかもしれないと感じさせることです」と語った。

 パリ管弦楽団は、1828年にフランスで初めて誕生したパリ音楽院管弦楽団(Societe des Concerts du Conservatoire)を発展させて1967年に誕生した。

 イェルヴィは、2012年に完成を予定する2400人収容のコンサートホールの2年前に音楽監督に就任する。

「欧州での音楽の中心としてパリを再認識するかもしれません」とイェルヴィ。

 現在イェルヴィは、シンシナティ交響楽団(Cincinnati Symphony Orchestra、米国)で音楽監督、ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団(Deutsche Kammerphilharmonie、ドイツ)では美術監督、フランクフルト放送交響楽団(Frankfurt Radio Symphony Orchestra、ドイツ)では主席指揮者を務めている。パリ管弦楽団とイェルヴィの契約は、パリ及びツアー時にシーズン当たり最低14週間と28回のコンサートに出席する必要がある為、他の交響楽団との契約を諦めなければならない状況にある。

 イェルヴィは「私はまだ何も知りません。私はパリ管弦楽団のようなオーケストラがより的を絞った注意を必要とすると思います。もちろん、すべてのプロジェクトを上回り私の優先事項である事に疑いはありません」と語った。(c)AFP