【5月29日 AFP】ナハル・アルバレド(Nahr al-Bared)難民キャンプで続いているレバノン政府軍とイスラム教スンニ派武装グループ「ファタハ・イスラム(Fatah al-Islam)」との武力衝突で28日、散発的な銃撃戦が発生した。

 レバノン北部のナハル・アルバレド難民キャンプで発生した武力衝突は8日目に入り、過去数十年で最悪の様相を示している。スンニ(Sunni)派イスラム教徒で構成されるファタハ・イスラムは同難民キャンプを要塞(ようさい)化、一方、政府軍は中に立てこもっている同組織の戦闘員に対し、戦車による包囲を継続している。

 解決策を模索する中、同難民キャンプから銃撃があり一時的な戦闘が発生、兵士1人が負傷し、政府軍は砲撃で応戦した。

 AFP特派員によると、日中少なくとも2回銃撃があり、これを受け政府軍は同組織の戦闘員が塹壕(ざんごう)を掘って身を隠している同難民キャンプ北口および東口を砲撃したもよう。

 戦車、装甲兵員輸送車およびマシンガンを搭載した小型四輪駆動車に護衛され、重装備した兵士数百人が同難民キャンプを包囲している。一方、キャンプ内には一般市民数千人が、飲み水、食糧、電気もないまま取り残されている。(c)AFP/Salim Yassine