【5月28日 AFP】イスラエル市民1人が27日、この1週間で2度目となるパレスチナ自治区・ガザ地区(Gaza Strip)からのロケット弾攻撃で死亡した。一方でイスラエルは、同自治区の武装組織の拠点を標的とした激しい攻撃を継続しており、イスラエルと同自治区のイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)は、互いを威嚇している。

 この12日間で、イスラエル軍によるガザ地区への空爆で死亡した市民は13人、武装勢力メンバーは33人に上っている。エフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相は、週に一度の定例閣議で「テロ行為に従事するものは、すべて攻撃対象になる」と語った。

 オルメルト首相が警告を発する一方で、同自治区内で発生している派閥間の停戦確保に向けた会談が、エジプトが仲介役となりカイロ(Cairo)で始まった。この会談では、イスラエルとの停戦合意復活の可能性についても協議される。
 
 オルメルト首相は閣僚らに対し、安定を見ないパレスチナ自治区の政策にイスラエル政府の政策決定を委ねることは容認できないとし、「我々は、同自治区の両派閥の停戦合意いかんにかかわらず、長期的戦闘に備えなければならない」と語った。

 一方でパレスチナ統一政府の主要派閥であるハマスの軍事部門は、イスラエルがガザ地区とヨルダン川西岸(West Bank)での軍事作戦を継続すれば、「甚大な代償を払うことになる」と警告した。(c)AFP/Ron Bousso