【5月28日 AFP】第60回カンヌ国際映画祭(60th Cannes Film Festival)最終日の27日、閉会式に際して各賞の授賞式が行われ、コンスタンティン・ラヴロネンコ(Konstantin Lavronenko)が主演男優賞を受賞した。
 
 アンドレイ・ズビャギンツェフ(Andrei Zviaguintsev)監督作『Izgnanie』は、死や後悔の念を取り上げ、激しく感情に訴える作品だ。この作品でラヴロネンコは、家族に深くかかわる男を演じている。父親のもとを訪ねた男は、妻が妊娠していることを知り、恋人がいることを確信する。

 審査が式典の直前までかかったため、ラヴロネンコは授賞式に間に合わず、代りにズビャギンツェフ監督が出席し「ラヴロネンコ氏の受賞をうれしく思う。うれしいという言葉では足りないくらいだ。彼の演技は、この賞にふさわしいものだと思う。審査員、映画祭運営者、観衆の皆様に感謝したい」と語った。

 舞台俳優としてキャリアを積んだラヴロネンコは、ズビャギンツェフ監督の前作『父、帰る(The Return)』で、映画界へ入った。

 ラヴロネンコ演ずる父親が、10年以上前に置き去りにした二人の息子のもとへ突然戻ってくる、というストーリーの同作品は、2003年、第60回ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。

 ラヴロネンコは最近では、英テレビ・シリーズ『Archangel』や、ポーランド人のPiotr Trzaskalski監督作『Mistrz』に出演している。(c)AFP