【ブリュッセル/ベルギー 15日 AFP】欧州連合(EU)議長国を務めるドイツのフランツ・ヨゼフ・ユング(Franz Josef Jung)国防相は14日、アフガニスタンで行われている米軍主導の軍事作戦で一般市民の犠牲者が増加していることについて、北大西洋条約機構(NATO)を批判した。

 アフガニスタン当局によると、前週同国南部で行われた米軍主導の多国籍軍による軍事作戦で村民20人余りが死亡。

 調査や地元住民の話によると、前月末に行われた複数の作戦でも一般市民約60人が死亡しており、多国籍軍は犠牲者増加への批判に苦悩している。

 NATOはアフガニスタンで37か国3万7000人の兵士からなる多国籍軍を指揮しており、弱体化したハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領の中央政府からさらに無法化している辺境地域への政治的影響力の拡大を試みている。

 一方、米軍主導の多国籍軍はNATOが指揮する多国籍軍とは別の1万人規模の部隊で、NATOの部隊と協調しながらも主に「対テロ」作戦を行っている。

 写真は、ファラーフ(Farah)州で巡回中の、NATOが指揮する国際治安支援部隊(International Security Assistance ForceISAF)に参加する米兵(3月5日撮影)。(c)AFP/SHAH Marai