【アブダビ/UAE 30日 AFP】中東歴訪中の安倍晋三首相はアラブ首長国連邦のアブダビ(Abu Dhabi)で29日、ハリファ・ビン・ザイド・ナハヤン(Khalifa bin Zayed al-Nahyan)大統領と会談し、両国の経済関係の強化と自由貿易協定(FTA)に関する協議の進展を目指し、ハイレベルな対話に着手する方針で合意した。日本の首相が同国を訪問するのはおよそ30年ぶり。

 日本政府の高官は、「両首脳は今後の両国の経済関係を強化するため、閣僚級の合同経済委員会を設置することで合意した」と述べた。さらに、日本政府は同委員会に外相と経済産業相を、アラブ首長国連邦は外相をそれぞれ参加させる予定となっており、第1回の会談が早急に開かれることを期待していると語った。

 また両首脳は、日本と湾岸協力会議(Gulf Cooperation Council、GCC)が交渉中の自由貿易協定の締結にも全力を尽くす方針で一致した。

 会談でハリファ大統領は安倍首相に対し、「エネルギー産業に携わっているかどうかにかかわらず、わが国における日本企業の存在は重要である」と伝えた。

 写真は同日、国営の首長国通信(WAM)によって公開されたもので、握手を交わすサイフ・ビン・ザイド・ナハヤン(Saif bin Zayed al-Nahayan)内相(左)と安倍首相(右)。(c)AFP