【ワシントンD.C./米国 30日 AFP】コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)国務長官は29日、5月3-4日にかけて開催されるイラク安定化会議の際に、イランの代表と会談を行う可能性があることを示唆した。

 ライス長官はテレビ放送局ABCに対し、「これは米国とイランについての会議はではなく、イラクについて、そしてイラクの安定化に向け、その隣国および関係国が何をできるかについて話し合う会議」だと語った。

 また同長官は、暴力が横行するイラクについて、イラン政府がやるべきことは「非常に明確」だとし、「外国人戦闘員への武器提供を停止すること、国境を越えてイラクに入る外国人戦闘員を阻止すること、米兵を殺害するための簡易爆発物の使用を中止すること、罪のないイラク人が犠牲となる武装勢力間の抗争をあおらないこと」だと述べた。

 ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領も前週、イラン安定化会議で、ライス長官がイラン外相と直接対話を行う可能性があることを示唆しているが、関係国などが出席しない場での2国間対話をするつもりはないとしている。

 安定化会議はエジプトのリゾート地シャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)で開催され、国連安全保障理事会(UN Security Council)の常任理事国5か国、主要8か国(G8)、イラクの周辺国の代表たちが出席する。

 一方、イランの最高安全保障委員会のアリ・ラリジャニ(Ali Larijani)事務局長は29日、イラクを電撃訪問した。国営テレビが伝えた。滞在は3日間の予定で、高官らとの会談が行われる。

 写真はバグダッドで29日、首相の執務室に到着したイランのラリジャニ事務局長(中央)。(c)AFP/SABAH ARAR