【カブール/アフガニスタン 29日 AFP】イスラム原理主義勢力タリバン(Taliban)に3日に拘束され、28日に解放された仏人女性が同日、依然拘束されている4人の解放を涙ながらに訴えた。5人は南西部のニムロズ(Nimroz)州で身柄を拘束。5人はいずれも仏の非政府組織「Terre d’Enfance(子どもたちのための世界)」の職員。

 Celineと名乗る援助団体の女性は、南部カンダハル(Kandahar)州で解放された数時間後、カブール(Kabul)の仏大使館で世界各国のメディアが集まる中で記者会見に臨み、残りの4人が自由にならない限り、自分の解放には何の意味も無いと語った。

 同氏は解放の際にタリバンから手渡された手紙を広げ、「我々は仏軍のアフガニスタンからの撤退を望む。これは我々の権利だ」と読み上げた。また同氏は、体を震わせながら涙を流し、(拘束されている)仏人男性のEric氏と、3人のアフガニスタン人の解放を強く求めた。

 Celine氏はさらに「Ericは私と共に友人としてアフガニスタンに来た。3人のアフガニスタン人の名前は、Hashim、Rasoul、Azrat。彼らはイスラム教徒、つまりタリバンと同胞。彼らにはその帰りを待つ子どもたちがいる。解放前に私は誘拐犯たちに、私だけが解放されても意味がないと訴えた」と語り、「協力してくださった仏やアフガニスタンの人々に感謝する」と続けた。

 写真は同日、カブールの仏大使館で記者会見に臨むCeline氏。(c)AFP/MASSOUD Hossaini