【東京 26日 AFP】安倍晋三首相は26日、就任後初の日米首脳会談のため、米国に向け出発した。率直な意見交換を行うとともに、北朝鮮に対してより厳しい態度で臨むよう、米国側に要請する。

 安倍首相は2日間にわたりジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領と首脳会談を行った後、中東歴訪に向かう。

 出発にあたり首相は記者団に対し、「日米同盟は日本の外交、安全保障の基軸だ。揺るぎない、かけがえのない同盟として、確固たる信頼関係を構築していくことが必要だ」「(ブッシュ)大統領となんでも忌憚(きたん)なく話すことができる関係をつくりたい」などと述べた。

 また、就任前から力を入れてきた北朝鮮問題については、「核兵器、ミサイル、拉致問題について解決を目指す必要がある。拉致問題は鉄の意志を持って解決に臨むと申し上げ、両国間の連携を確認したい」と意気込みを見せた。

 安倍政権は拉致問題を理由に、米国が推進する武装解除を条件に行う北朝鮮支援への協力を拒んでいる。

 前年9月の就任以来、安倍首相は日本外交の拡充を目指してきた。歴代の日本首相は、就任後まず訪米するのが通例だったが、安倍首相は慣例を破り、最初に中国、韓国を訪問。ここ数年、悪化していた両国との外交関係改善に努めた。また、今年1月には欧州を歴訪している。

 写真は羽田空港で26日、政府専用機でワシントンに向け出発する安倍首相夫妻。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI