【東京 20日 AFP】トヨタ自動車の2007年3月期の連結業績は、営業利益が前年同期比20%増の2兆2500億円となり、「7期連続で過去最高を更新したもようだ」と日経産業新聞が報じた。

■利益予想を上回る業績?

 同紙によると、「北米中心に海外販売が好調で、円安も利益を押し上げた」。また、売上高も「約1割増の24兆円弱になったもよう」。2008年3月期は「原材料の値上がりが逆風となりそうだが、拡販を支えに増益を確保する見通し」というが、同紙は数字の出所は明らかにしなかった。

 トヨタは2007年3月期の利益予想を、純利益1兆5500億円、営業利益2兆2000億円、売上高23兆2000億円と設定しているが、まだ発表はされていない。

■今年中に世界一位に

 また同紙は、今期トヨタは「国内や、インドネシアなどアジアの一部で販売が低迷したものの、主力の米欧市場で販売が好調で」、最大市場の北米では主力セダンの「カムリ(Camry)」やハイブリッド車「プリウス(Prius)」の販売が順調に伸び、欧州では小型車「ヤリス(Yaris、日本名ヴィッツ)」や多目的スポーツ車「RAV4」などが好調だったという。

 さらに、鋼材や銅などの原材料の価格上昇により原価低減努力の効果は薄れたものの、円安ドル高傾向による推定約2000億円の増益要因がコスト高を相殺したと、同紙は指摘した。

 主力市場の北米では、原油高にもかかわらずトヨタの小型車と小型多目的スポーツ車の需要が高いことから、今年度中に販売台数で世界1位の米ゼネラル・モーターズ(General Motors)を抜くのは確実と見られている。

 写真は、デトロイト(Detroit)で開催された北米国際自動車ショー(North American International Auto Show)に展示されたカムリ(2006年1月9日撮影)。(c)AFP/STAN HONDA