【パサデナ/米国 12日 AFP】銃器と薬物の不法所持で逮捕された米国のラップスター、スヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)が11日、カリフォルニア州のパサデナ高等裁判所で行われた裁判に出廷した。

現在35歳のスヌープ・ドッグ、本名カルヴィン・ブローダス(Calvin Broadus)は、この裁判で懲役3年の執行猶予5年で実刑判決は逃れるも、裁判所は同被告に対し800時間のボランティア活動を義務付けた。

Terry Smerling裁判官は「このボランティアとされる800時間の内の半分は彼が経営するアメリカン・フットボールユースチームを手伝うことで補えるだろう」とコメントした。

スヌープ・ドッグの弁護士を務めるDonald Etra氏は「(判決について)彼はこの事件の重大性を理解している。また、彼は取り引きについても認めており妥当な判決だろう」と判決に従うことを強調した。

一方、Sandi Gibbons検察官は「(判決について)私たちはこの判決が公正なものであると感じている。5年間の執行猶予というのはこの手の犯罪では非常に長い期間であるということだ。もし彼が執行猶予規定を破った場合、直ちに刑務所に行くことになるという事実は非常に重要である」との声明を発表した。

世界で絶大な人気を誇るミュージシャンの裁判であった為、裁判所には多くのファンが駆け付けて裁判会場を後にするスヌープ・ドッグに声援を送った。

2006年10月にバーバンク(Burbank)ボブ・ホープ空港で駐車違反取締中の警察官がスヌープ・ドッグの車から大麻を発見したことが今回の事件の発端となった。その後、警察がスヌープ・ドッグの自宅を捜索した際に銃器の不法所持も発覚した。

スヌープ・ドッグは、これまでに薬物や銃刀法違反で数多くの逮捕・起訴をされている。

2006年9月にはサンフランシスコへのフライトの際に折りたたみ式の警棒が発見され逮捕されると、同年11月28日にはロサンゼルスで銃器と薬物所持で逮捕、最近では2007年3月に薬物使用容疑でスウェーデンで逮捕されている。

また、デビューアルバム「Doggystyle」が発売された1993年には殺人容疑で逮捕された。その後、裁判で無罪となったものの現在まで多くの問題を起こしている。

(c)AFP/Getty Images Toby Canham