【ニューヨーク/米国 29日 AFP】雑誌「フォーブス(Forbes)」が恒例の「世界企業2000社番付」を発表した。2000社のトップに立ったのは前年同様、米国のシティ・グループ(Citigroup)だったが、成長を続ける中国からグローバル企業の仲間入りをする企業が増えたことが特徴としてあげられる。

■中国はプラス16社、米国はマイナス34社

 ランキングは売り上げ、利益、資産および株式時価総額にもとづいて作成された。

 香港、あるいは中国に拠点を置く企業からのランキング入りは2006年から16増えて80社となった一方で、米国企業は34社減った。

 バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)が2位、3位は英国の銀行HSBC(HSBC Group)、続いて米国のゼネラル・エレクトリック(General Electric)、米国のJPモルガン(JPMorgan Chase)、保険のAIG(American Intl Group)の順だった。石油のエクソン・モービル(ExxonMobil)は7位、続いて石油のロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch/Shell Group)、スイスの銀行UBS、10位はオランダの銀行ING(ING Group)だった。

■各要素の評価でランキングに相違

 フォーブスのランキングは、株式時価総額、売り上げ、利益に基づいて作成される他のリストとは企業の順位が異なっている。

 米小売のウォルマート(Wal-Mart Stores)の売り上げは3480億ドル(約41兆円)と最高にもかかわらず、フォーブス誌のランキングは17位。エクソン・モービルは利益395億ドル(約4兆6530億円)、株価の時価総額で4100億ドル(約48兆3000億円)と2部門でトップに立ちながら総合順位は7位にとどまっている。

 ランキング入り企業の数こそ減ったものの、米企業全体の資本金時価総額は13兆9000億ドル(約1637兆2800億円)と好調だった。

■日本はトヨタの12位が最高

 スイスに拠点を置くランキング入り企業の収益総計は、スイスの国内総生産(GDP)額を上回っている。

 ランキング入りした2000企業の売上高の総計は前年比で10%の上昇。利益は32%、株式時価総額は17%上昇した。

 石油企業計116社は産業別で最高の収益を上げたが、最大の利益を得たのは金融セクターだった。

 アルゼンチンからアルゼンチン・テレコム(Telecom Argentina)が今回初のランキング入りを果たしたほか、世界の合計57か国の企業がリストに入った。

 中国企業の最高位はペトロチャイナ(PetroChina)の41位。日本はトヨタの12位が最高。

 14位のBNPパリバ(BNP Paribas)はフランスの最高位。ドイツのトップは15位のアリアンツ(Allianz)だった。

 写真は中国甘粛(Gansu、かんしゅく)省臨夏(Linxia、りんか)のペトロチャイナのガソリンスタンドを出る三輪タクシーの運転手(2005年2月20日撮影)。(c)AFP/Frederic J. BROWN