【リヤド/サウジアラビア 29日 AFP】アラブ連盟(Arab League)の首脳会議が28日、首都リヤド(Riyadh)で開幕した。出席したアラブ諸国の首脳たちは会議初日、同連盟が2002年に採択した「ベイルート宣言(アラブ和平提案)」を全会一致で再議決し、中東における紛争の解決へ向けた外交攻勢に着手することを決定した。

 エジプトのアハマド・アリ・アブルゲイト(Ahmed Ali Abul Gheit)外相はAFPに対し、会議ではベイルート宣言を含め、各国外相が提案したすべての決議案が採用されたことを明らかにした。

 決議でアラブ諸国の首脳たちは「ベイルート宣言に全アラブ諸国が参画することを再確認」している。決議の具体的な内容は29日に発表される。

 アラブ諸国の首脳たちは今後、イスラエル政府と同国民に対し、ベイルート宣言の受け入れと協議実施を直接要請する。

 ベイルート宣言はサウジアラビアが提案したもので、イスラエルが1967年の第3次中東戦争で占領した領土から撤退し、パレスチナ国家の樹立とパレスチナ難民の帰還を容認すれば、イスラエルとの国交を全面的に正常化する内容となっている。

 写真は同日、リヤドでアラブ連盟首脳会議に出席したパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmoud Abbas)議長(左)と同自治政府のイスマイル・ハニヤ(Ismail Haniya)首相およびUAEのアブドラ・ビン・ザイド・ナハヤン(Abdullah Bin Zayed Al-Nahyan)外相(中央)。(c)AFP/AWAD AWAD