【バルセロナ/スペイン 27日 AFP】サッカー、欧州選手権2008(Euro 2008)・予選グループE。敵地でのアンドラ戦を28日に控え、隣国スペインで調整を行うイングランド代表のスティーブン・ジェラード(Steven Gerrard)とジョン・テリー(John Terry)が、バルセロナ市内のオリンピックスタジアム(Olympic Stadium)で記者会見を行った。

 会見でジェラードは「選手はスティーヴ・マクラーレン(Steve McClaren)監督が一手に背負っている責任を等しく担わなければならない。低調なパフォーマンスや結果の責任は選手にあるので、批判は監督ではなく我々が受け入れるべきだ。我々は監督に絶大なる信頼を置いているし、全選手で彼を支えている。監督の調整方法や指導方針は間違っていない。監督やサポーターのために良い結果を出せていないのは我々選手の責任だ。サポーターの代表に期待する気持ちは理解しているが、試合は結果が全てでありこれまでは納得できる結果が得られていないので、我々は批判を謙虚に受け止め前に進んでいかなければならない。」と語り、解任説が囁かれるマクラーレン監督を全面的に支持するコメントを発した。

 親善試合も含めた最近の5試合で僅かに1得点しか挙げられず白星のないイングランド代表は、欧州選手権2008・予選で5試合を消化して2勝1敗2分けでグループ首位のクロアチアと勝ち点5差、2位のロシアと勝ち点3差で本大会出場権獲得圏外の3位タイに低迷していおり、24日に行われたイスラエル戦でスコアレスドローの結果に終わったことにより、マクラーレン監督の手腕が大いに疑問視され、ウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)との確執が噂されるなど批判が集中していた。

 また、ジェラードと同様にマクラーレン監督を支持する姿勢を表明したテリーは、批判に晒されているフランク・ランパード(Frank Lampard)について「ランパードはこれまでに代表で幾多の重要な得点を決めているので、数試合ノーゴールが続いただけでとりわけ大事のように騒がれているに過ぎない。最も大切なのはマクラーレン監督を始め選手全員が彼のパフォーマンスに満足しているということだ。」と語り、チェルシー(Chelsea)でのチームメイトでもあるランパードを擁護した。

 マクラーレン監督は、ルーニーのパートナー探し以上に中盤の構成に腐心しており、ランパードとジェラードが共存するためのシステムを未だ構築できず、アンドラ戦ではイスラエル戦で右サイドでプレーしたジェラードを本来のセンターに戻しランパードとペアを組むか、またはランパードを左サイドに配置するシステムで臨むものと見られている。

 写真は、会見に臨むジェラード(左)とテリー。(c)AFP/PAUL ELLIS