【ジャカルタ/インドネシア 28日 AFP】インドネシア政府は27日、鳥インフルエンザウイルス対策のため、世界保健機関(WHO)とのウイルス標本の共有を再開すると発表した。

 ファディラ・スパリ(Fadilah Supari)保健相は、WHOあてにウイルス標本を直ちに送付する意向を表明している。

 WHOはジャカルタ(Jakarta)で開催された会合で、ウイルス共有体制が途上国側にとっても公平かつ透明性も高くなるよう、新制度を導入することで合意。インドネシア政府の決定は、この合意を受けた措置だという。

 インドネシア政府は今年2月、WHO研究機関への鳥インフルエンザウイルス標本の送付停止を発表。理由を、高価なワクチン開発をもくろむ製薬企業に自国が搾取されないための措置と説明していた。

 写真は、イタリア・パドバ(Padova)の研究機関で、顕微鏡を通して撮影された高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)のウイルス(2006年2月28日撮影)。(c)AFP/MICHELE CROSERA