【東京 28日 AFP】日朝国交正常化に関する作業部会が、来月7、8日にベトナムの首都ハノイ(Hanoi)で開かれることが決定した。塩崎恭久官房長官が28日、記者会見で明らかにした。

 「北朝鮮と協議した結果、日朝国交正常化に関する作業部会の第1回会合を、3月7、8日の両日ハノイで開くことに決まった」と、会見で塩崎長官は述べた。

 政府は、北朝鮮が「終わったこと」と主張する拉致問題について、作業部会を通して何らかの回答を引き出したい構えであり、6日に事前会合を行う予定。

 作業部会の設置は、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議が13日に採択した合意文書に盛り込まれたもの。日朝間のほか、4つの作業部会が設置される。

 6か国協議の合意文書では、北朝鮮が核施設の稼働を停止する見返りに、エネルギー支援を実施すると定めた。日本は、国民感情の上でも拉致問題の進展なくして支援はできないとの立場を明確にしている。

 北朝鮮政府は1970年から80年にかけて、工作員養成目的で日本人13人を拉致したことを認めている。拉致被害者のうち5人は家族とともに2002年に日本に帰国したが、残りの被害者については、すでに死亡したと発表している。

 写真は、塩崎官房長官。(c)AFP/YOSHIKAZU TSUNO