【東京 27日 AFP】パレスチナ、イスラエル、ヨルダン、日本の4か国によるパレスチナ和平に向けた閣僚級会合が、3月に東京で開催される見通しとなった。

 外務省筋によれば、4者会合は3月14日を予定されており、イスラエル・パレスチナ和平信頼醸成会議の第3回会議も同時に開催される。

 具体的な会合出席者については現時点では明らかにされていないが、時事通信ならびに共同通信は、イスラエルから元首相でノーベル平和賞受賞者のシモン・ペレス(Shimon Peres)副首相、パレスチナからサエブ・アリカット(Saeb Erakat)PLO交渉局長が出席すると報じている。また、日本からは麻生太郎外相が、ヨルダンからはアブドラ・ビン・フセイン(Abdullah Bin Hussein)国王の顧問がそれぞれ出席するとみられる。

 4者会合は、小泉純一郎前首相が2006年7月の中東訪問時に提唱したもの。前首相は、ヨルダン川西岸(West Bank)に農産物加工団地を設置するなどの経済援助を実施する構想を打ち立てていた。

 安倍晋三首相は同日、「信頼関係の醸成、対話の機会をつくる意味で、会談が資するものになればと思う。中東の安定のためには和平が重要で、日本も国際的な責任、役割を果たしていきたい」と抱負を語った。

 世界第2位の経済大国である日本はここ数年、国際社会における政治的影響力の維持に向け、中東和平プロセスにおいてより積極的な役割を模索している。パレスチナにとっては、最大の支援国でもある。

 写真は同日、国会で議員らと談話する安倍首相。(c)AFP/TOSHIFUMI KITAMURA