【テヘラン/イラン 26日 AFP】コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官が25日、イランのウラン濃縮活動の停止を前提に同国代表との2国間協議の用意があるとした発言を受け、イラン核問題交渉担当者アリ・ラリジャニ(Ali Larijani)氏は26日、「積極的な視点」から検討する準備があると述べた。一方で、交渉の前提としてウラン濃縮活動を停止することはないだろうと明言した。

 ラリジャニ最高安全保障委員会(SNSC)事務局長は国営イラン通信(IRNA)とのインタビューの中で、「米国が公式ルートの交渉に関する要請を提示し、そうした交渉が建設的で理にかないそうならば、我々は積極的な視点から要請を検討する余地がある」と述べた。

 しかし、「前提を固定化することは、交渉の前にすでに交渉の結果を決定することに等しい。そのため、そうした方針が何らかの結果を生み出したことはない」と付け加えた。

 イランと米国は、1979年に当時の在テヘラン(Tehran)米大使館がイスラム教徒の学生らに占拠され、翌80年に米政府が国交を断絶して以降、外交関係がない。

 写真は、記者団の質問に答えるラリジャニ氏(c)AFP/SAMUEL KUBANI