【香港 24日 AFP】香港のレストラン業界が、食べ残しに「罰金」を課すという奇抜な方法で、残飯の減量作戦に乗り出している。

 香港市内のセルフサービスのレストラン数店舗が、食べ残し対策として5香港ドル(約78円)から20香港ドル(約310円)程度の罰金制度を導入しているという。英語日刊紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)が伝えた。

 ただし、実際に課金されるケースは皆無に等しいようだ。香港餐飲連業協会(Hong Kong Federation of Restaurants and Related Trades、HKFORT)の関係者は、「メニューに表示された罰金の文言は、警告的な意味合いしかない」と話し、「どの店も顧客を失いたくはないから」と続けた。 

 人口700万人を抱える香港では、埋め立て可能な区域が枯渇しており、ゴミ処分場の不足は危機的な状況下にある。このような事態を踏まえて香港特別行政区では現在、巨大なレストラン業界から1日当たり約700トン発生する残飯を堆肥(たいひ)として再利用する仕組みを検討中。 

 写真は、香港市内のレストランで食事する人々(2006年3月22日撮影)。(c)AFP/PHILIPPE LOPEZ