【モスクワ/ロシア 3日 AFP】2日前にシベリア西部のオムスク(Omsk)など村々に、腐ったような異臭がする黄ばんだ雪が降り積もったが、「人体には影響がない」と2日、現地の緊急対策本部が声明を発表した。

 緊急対策本部のVladimir Gurzhei長官は声明文で、「雪の汚染度が、基準値内であることが確認できた。基準値を超えていたのは、鉄分だけだった」と発表し、「シベリア西部のなどで降った黄ばんだ雪が健康への悪影響をもたらすことはない」ことを強調した。

 インタファクス(Interfax)通信によると、緊急対策本部は、今回降った雪の原因を「冶金(やきん)工場から出た排煙によるものだったのではないか」としている。この雪は薄い黄色からオレンジがかった色をしており、独特の腐敗臭がしていた。

 黄ばんだ雪の降雪範囲は1500平方キロにおよび、オムスクにある49村、約2万7000人が被害を受けた。

 環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)ロシア支部の環境保護運動責任者Alexei Kiselyov氏も、モスクワのラジオ局「Echo of Moscow」の番組で、この雪が「大きな驚きには当たらない」と述べ、過去の記録には、黒や、青、緑、あるいは赤い雪までが降ったことがあると語った。

 写真はモスクワの学校で、雪遊びをするの子供たち。(2005年3月18日撮影)。(C)AFP/YURY KADOBNOV