【ジャカルタ/インドネシア 23日 AFP】世界保健機関(WHO)の23日の発表によると、国内で5度にわたり大規模予防接種プログラムを実施した結果、ポリオ(Polio)ウイルスは現在、根絶状態にあるもよう。

 WHO広報担当官が、「全ての指標から判断して、ポリオの根絶に成功したと考えられる」と語った。同広報担当官によれば、国内で最後に感染例が確認されたのは2006年2月ということで、今回の評価を下すまでの時間も十分だという。ウイルス根絶の決定打は、2400万人の児童に対する予防薬投与の実施とされる。

 インドネシアでは、ポリオウイルスはいったん根絶が確認されたものの、それから約10年が経過した2005年3月に感染拡大が再度表面化した。以降、305人の児童が犠牲となった。水中ウイルスであるポリオの被害者の多くは児童で、四肢のまひを引き起こし、死に至るケースもある。

 写真はジャカルタで、ワクチン投与を受ける児童(2006年2月27日撮影)。(c)AFP/Bay ISMOYO