【北京/中国 10日 AFP】保健当局は10日、高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスの新たな感染者を2006年12月に確認していたことを、ウェブサイト上で明らかにした。

 感染が確認されたのは安徽省に住む農業従事者のLiさん(37)で、2006年12月10日に感染が確認されたものの、今月6日には収容先の病院から解放された。当局は、中国疾病予防抑制センターが8日に同氏の感染を確認していると説明している。

 なお、感染経路や家禽(かきん)との接触事実など、詳細については明らかにしていない。また、農務当局からもLiさんが住んでいた安徽省Tunxiで鳥インフルエンザが発生したという報告は受けておらず、Liさんと接触した親類からも感染は確認されなかったとしている。

 前回、感染が確認されたのは2006年6月19日で、新疆ウイグル自治区に住む62歳の農業従事者で、ひと月後には死亡している。今回新たに感染者が確認されたことで、中国でのH5N1型の感染者は22人となる。

 2003年にアジアで最初の感染が確認されて以来、感染は世界中に拡大し、死者は150人以上にのぼる。

 写真は江蘇省蘇州で、高齢者にインフルエンザワクチンを接種する女性スタッフ(2006年12月7日撮影)。(c)AFP