【7月30日 AFP】欧州連合(EU)のキャサリン・アシュトン(Catherine Ashton)外交安全保障上級代表は30日、エジプトで拡大する政治的衝突の仲裁のため、エジプトのムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領と2時間にわたって会談した。

 アシュトン氏は会談が「友好的」だったことを明らかにしながら、モルシ氏は健康で、新聞やテレビを通じて外部のニュースにもアクセスできていると述べた。

 エジプトでは前週末も、モルシ前大統領の支持者らのデモ隊と警官隊が衝突し、82人が死亡した。支持者らがモルシ氏の復職を求める抗議デモの継続を宣言する中、アシュトン上級代表は、軍部主導の暫定政権側とイスラム主義勢力の前政権側の両方の指導者らとそれぞれ集中協議を行った。

 アシュトン上級代表の報道官は、アシュトン氏が2時間にわたってモルシ氏と会談したと述べるも、面会した場所や会談の詳しい内容については明らかにしなかった。モルシ氏は、7月3日のクーデターで大統領を解任されて以降、非公開の場所で拘禁されている。

 情報筋によると、アシュトン氏は29日夜、軍のヘリコプターでカイロ(Cairo)を離れ、モルシ前大統領の拘禁されている場所へ向かったという。(c)AFP/Samer al-Atrush