【7月24日 AFP】国連(UN)のロバート・セリー(Robert Serry)中東和平担当特別調整官は23日、シリア政府と国連専門家チームとの話し合いが行われるのを前に国連安全保障理事会(UN Security Council)に出席し、シリアで化学兵器が使用されたとの報告はこれまで13件あったことを明らかにした。

 安全保障理事会に出席したセリー調整官は、「国連はこれまでに13件の報告を受けている」としながら、全ての報告について「調査中」と述べた。また化学兵器が使われたとするこれらの報告に対して、潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長は依然として「深刻な懸念」を有していると語った。

 一方、シリアにおける化学兵器の使用を調査する国連調査団の団長を務めるオーケ・セルストロム(Ake Sellstrom)氏と国連軍縮担当上級代表のアンジェラ・ケイン(Angela Kane)氏は、化学兵器が使用されたとされる場所への立ち入り許可を得るためにレバノンのベイルート(Beirut)を訪問している。2人はシリア政府との協議を23日にダマスカス(Damascus)で開始するとしていた。

 シリア政府はこれまで、政府側が反体制派による化学兵器攻撃があったと主張しているハンアサル(Khan al-Assal)への立ち入りのみを認めている。(c)AFP