【7月24日 AFP】(一部更新)エジプトで22日から23日にかけて、解任されたムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領の支持者と反モルシ派が衝突し、合わせて13人が死亡した。同国の新指導部に対し、拘束されている同前大統領の解放を求める圧力が強まっている。

 モルシ氏の家族は21日、同氏を退陣に追い込んだ軍を告訴する意向を明らかにしていた。衝突は翌22日に発生。モルシ氏支持者が首都カイロ(Cairo)の米国大使館に向かってデモ行進したところ、近くのタハリール広場(Tahrir Square)で反モルシ派と銃撃戦となり、デモ参加者1人が死亡した。その後カイロ北郊のカルユーブ(Qalyub)の路上で乱闘が発生し3人が死亡。そのうちの1人は暴力から逃げようとした際に列車にひかれた。

 国営メディアによると翌23日未明に、カイロ大学(Cairo University)付近で座り込み抗議を行っていたモルシ氏支持者を反モルシ派が攻撃し、少なくとも6人が死亡した。AFP記者によると、同大学のそばのアルナハダ(Al-Nahda)地区で起きた衝突で自動車16台以上が放火されたという。

 これを受けて内務省は23日、いずれの勢力にも意見は平穏に表明するよう促すと同時に、いかなる不法行為に対しても「毅然かつ断固たる態度で」対処すると警告した。また、米国・ドイツ・国連(UN)・欧州連合(EU)は、モルシ氏の解放を呼び掛けている。(c)AFP/Haitham EL-TABEI, Samer AL-ATRUSH