【7月15日 AFP】イラクでは14日、国内各地で爆弾の爆発を含む暴力行為が相次ぎ、33人が死亡した。情報筋が同日伝えた。南部の町では複数の爆弾が爆発しており、組織的な犯行も疑われている。同国では今月、暴力行為により370人以上が死亡しており、2008年以来、最悪のペースとなっている。

 治安および医療当局筋に基づいたAFPの集計では、イラクでは今年、これまでに2600人以上が暴力行為により死亡している。専門家は、少数派のイスラム教スンニ派の間に広がる不満に対してシーア派主導の政府が対応しきれていないことが原因とみている。

 同国では4日連続で30人以上が死亡している。シーア派住民の多いクート(Kut)では、食品販売店付近で自動車爆弾が爆発し、9人が死亡、42人が負傷した。

 シーア派の聖地である中部カルバラ(Karbala)でも市場で爆発した自動車爆弾により、4人が死亡し、19人が負傷した。ナシリヤ(Nasiriyah)でも同様の攻撃で2人が死亡、25人が負傷した。

 南部の港町バスラ(Basra)では、自動車爆弾や道路脇に仕掛けられていた爆弾などが爆発して8人が死亡し、35人が負傷した。

 他方、北部地域でも爆弾の爆発や発砲により兵士や警察官らが死亡している。(c)AFP/W.G. Dunlop