【3月12日 AFP】ナイジェリアで外国人7人がイスラム過激派ボコ・ハラム(Boko Haram)の派生組織「アンサル(Ansaru)」に誘拐・殺害されたとみられる事件で、人質7人のうち少なくとも4人の遺体を写したビデオが動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿された。AFPが11日、これを確認した。

 英国人、イタリア人、ギリシャ人が各1人、レバノン人とシリア人が各2人の計7人は、ナイジェリア北部バウチ(Bauchi)州の建設現場で2月16日に誘拐された。アンサルは今月9日、人質を処刑したとの声明を発表、人質の遺体の静止画像も公開した。ユーチューブに投稿されたビデオは少なくとも犠牲者4人を撮影したものとみられ、静止画像と一致している。

 投稿されたのは画質が粗く、音のない91秒間のビデオで、タイトルにはアラビア語で「ナイジェリアで人質に取ったキリスト教徒7人の死」と書かれ、画面下には人質の処刑を明らかにした英語の声明文が添えられている。動画では、地面に横たわる4人の遺体とみられるものと、その横に立つ小銃を持った男が映し出された後、3人の遺体が順番にクローズアップされる。

 英国、イタリア、ギリシャの各政府は10日、人質7人を殺害したとするアンサルの声明は事実のようだとの見解を示した。一方、ナイジェリア内相は11日、英BBCテレビのハウサ語放送で、「(アンサルの)声明はまだ確認が取れていない。未確認である限り、われわれは人質の解放と命の安全の確保に全力を尽くす」と述べている。(c)AFP/M.J. Smith